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連続官能小説 女友達 (Girlfriend)
第四十三章
二人だけの夜
「あっ そうだ、アスカちゃん 連絡あったか?」
目玉焼きを食べながらシンジがレイに尋ねた。
「それが、着信もメールも入ってないんだよ」
テーブルの上に置かれた携帯電話に目をやりながらレイが答えた。
「こっちから連絡してみたら?」
「・・・何となく 怖くて」
そう言ったレイの本心は少し違っていた。
レイは今夜はシンジと二人っきりで過ごせる またとない機会であり
誰にも邪魔されたくなかったのである、
たとえそれが大親友のアスカであったとしても・・・。
〈 ごめん アスカ 今夜だけは・・・
私って何て嫌な女なんだろう・・・でもお願い今夜だけ・・・ 〉
レイは心の中でそう呟いていた。
「明日は泊りに来るんだろう?」
「うん、たぶん ホントは今日からだったんだけど」
「明日 屋根裏を調べてみよう」
「何か解るかな?」
「確か古い写真が在ったと思ったんだけど 明日にならないと 探すのは無理だな
アスカちゃんも 同じだろうし」
「そうだよね、停電で真っ暗だもんね、明日なら大丈夫だよね」
「まっ、仕方ない、今日は諦めて 明日三人で探すか?」
「お兄ちゃん、ずいぶん諦めがいいんだね」
レイがにっこりと笑いながら言った。
「レイの方こそ そんなに新婚さんごっこがしたいのか?」
シンジもニヤニヤと笑っている。
「 ち が う よ ! あっ そうだ! お風呂どうしよう?
お兄ちゃん 汗かいたでしょ ガスが出るから
シャワーもお風呂も沸かせるけど?」
「あーっ でもなぁ 風呂上りがなぁ エアコンも扇風機も無しだからなぁ
かえって 汗かきそうだな 」
「シャワーでも浴びる?水か ぬるめのお湯で」
「レイ・・・一緒に入ろうか」
シンジの性格にしては ずいぶん思い切った 誘いだった、シンジにはそれだけ
今夜の貴重さがわかっていたのである。
〈 こんな夜が来る事は 当分ないだろう もう二度と来ないかもしれない 〉
その思いはレイも同じであった。
「 えっ!・・・」 「・・・うん、いいよ、 真っ暗だから・・・」
俯いたレイは震える声で小さく答えた。
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