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女友達 第二十三章

連続官能小説  女友達 (Girlfriend)





      第二十三章 


           それぞれの朝・・・。





 レイとアスカ、そしてレイの母親ミサトと彼女の義弟リョウジ

それぞれの甘美な夜は更けていった・・・。




一夜明けて・・・アスカの家・・・洗面所で・・・




「レイのオデコって私とおんなじだね・・・!」

ヘアバンドを着けて顔を洗おうと横に並んだレイを見てアスカが笑った。

「ほらねっ!」

歯を磨きながらアスカは左手で前髪をかきあげた。


「ほんと・・・おんなじだね! 富士額(ふじびたい)って言うんだよねっ!」

レイも笑いながら答えた。

「美容院でさあー 『日本髪が似合いますよー 』だって! 

   舞妓さんじゃないって言うのっ!」

「フフフッ!でもほんとに似合うかもしれないよっ!アスカなら・・・。」

「それはレイの方でしょっ! 色白の美少女なんだから・・・。」

「・・・そうかしら!・・・エッヘン!・・・フフフッ!」

レイが両手を腰に当て胸を反らせておどけて見せた。

「でもアスカと私ってなんとなく似てると思わない?」

「そうだね、ちっちゃい時よく姉妹と間違われたもんね!」

「私は嬉しかったな・・・間違われて・・・。」

「誕生日までおんなじ日なんてね・・・」

「私達、同じ病院で産まれたんだよね、同じ日に・・・」

「そうそう、だからうちの母さんとレイのお母さんは

      私達が生まれる前からの友達だって・・・」

「ちっちゃい時からずっと一緒だよね 私達・・・」

「もっと前から・・・産まれる前からだよっ!」

「これから先も・・・だよね? アスカ・・・」

「ああ もちろんそうだよ レイ・・・」

「姉妹みたいだよね・・・私達・・・」

「もちろん私がお姉ちゃんだよね? 妹のレイちゃん?」

「ずるーい!(笑)まあ しょうがないっ お姉ちゃんの座は

  アスカに譲ってあげる・・・私はかわいい妹でいいわっ!」

「どっちがずるいんだよっ(笑)・・・」

そう言って、アスカはレイのオデコを人差し指で〈 ピンッ 〉とはじいた。



朝食を食べながらアスカが少し心配そうに尋ねた。

「ねえレイ、家に帰れる?」

レイの顔が少し曇った。

「うーん、ちょっと心配なの・・どんな顔をしてればいいかって・・・」

「そうだよね、シンジ君とも おばさんとも・・・

  でも二人がキスしてたんじゃ無かったんだから・・・

    なるべく平静を装って・・・いつもと同じ様に・・・」

「自信ないよ~ 私。」

「大丈夫!女優さんになったつもりで・・・お芝居して・・・」

「エエーッ、大丈夫かなあ?」

「じゃあスパイになったつもりで、二人のことを探って!」

「探るって? 何を?」

「シンジ君には、レイの事どう思ってるか?、おばさんには、キスの相手は誰か?」

「そんなの無理だよ~っ!」

「大丈夫!そう思ってれば案外平気でいられるよ!・・・きっと大丈夫だから!」

「本当?、自信ないけど、仕方ないよねっ・・・・やってみる・・・」

「任務の成功を祈る!」

アスカがふざけて敬礼をした。

「んもうっ!アスカったら・・・」

レイが口を尖らせ、ほっぺたを膨らませた。

そして

「フフフッ! ありがとうアスカ・・・私の気持ちを楽にさせてくれてるのね!」

「可愛い妹だからね!・・・仕方ないよ(笑)・・・。」

「フフフッ・・・!」

「ハハハッ・・・!」

二人は顔を見合わせて笑った。

その日の夕方、レイは帰宅した・・・。







一方、ミサトとリョウジはその朝 遅くまで布団の中でまどろんでいた・・・

肌が合うと言うのだろうか・・・お互い離れがたい気持ちになっていた。

「ねえ・・今度は何時こっちに来るの・・・?」

ミサトが少し甘えたような声で尋ねた。

「来週かな? また連絡するよ・・・。」

「私達・・・これからどうなるの? 私、どうすればいいの?」

「心配要らないよっ・・・俺がついてるから・・・。」

ミサトを抱きしめた腕に力をこめてリョウジが答えた。

「私をこんな気持ちにさせて・・・ずるい・・・。」

「好きだよ・・・ミサト」

「私は・・・」

「私も・・・好きよ・・・」

二人とも自分の気持ちに逆らえなかった・・・・。

その日の午後リョウジは神戸に帰って行った。

ミサトはリョウジを送り出した後、彼が泊まった痕跡を消すように

家の中を片付け始めた・・・。







 お読みくださってありがとうございます・・・続きをお楽しみに・・・。
              (執事:セバスチャン)