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女友達 第八章

  
   
    連続官能小説  女友達 (Girlfriend)


     第八章 

         嫉妬・・・。



 その互いの体を絡めあったまま ・・・・

アスカの部屋のベッドで二人は少し眠った・・・。

例えようもなく大きな快感のうねりに支配され

二人共起き上がることが出来なかった。



「レイ・・・好き・・・」 

「でも、レイはシンジ君のことが好きなんだよね?」



レイに顔を近づけ 切ない目でアスカは問いかけた。



「・・・うん。」 

「お兄ちゃんが好き・・・、でもアスカの事も好きだよ。」


ゆっくりと噛み締めるようにレイが答えた。



「アスカも~、 じゃ嫌なの・・・ 

    アスカが~ じゃないと・・・嫌だ・・・」


少しすねたようにアスカが言い放った。



「でも・・・ 私・・・私・・・」

レイは困惑の表情を浮かべた。



しばらく沈黙が続いた。



「ごめんねレイ、困らせるつもりは無いんだ。 

         ただレイの気持ちが心配なんだよ」

「だってそうじゃん、二人は兄妹として

   ひとつ屋根の下に暮らしてるんだよ、シンジ君だって

        本当のことを知らないかもしれないんだよ、」




「・・・・。」沈黙するレイ。



「シンジ君が本当のこと知ってるか・・・がカギだよね。」

「知らなければレイのことも ただの妹で 異性としては見てくれないよ・・・」

「シンジ君がレイに冷たくなったのはいつ頃から?」




「・・・うーん。」 「やっぱり半年ぐらい前かな?」




「じゃあ レイが秘密を知ったのと同じ頃だよね?」




「うん、そうだね」



「・・・・。」「ウーン・・・。」

「そうだ、そうだよ、」急に大きな声になるアスカ



「・・・エッ!」どういうことかわからないレイ。



「レイは秘密を知ってから 知る前と同じ態度で

            シンジ君と二人で居れた?」


「全然だめ!、目も合わせられなかったの」


「それって シンジ君がレイに対してとった態度とおんなじじゃん!」


「あッ!」


「そうだったんだよ、シンジ君も秘密を知ってたんだよ、

        レイを意識してたんだよ、きっとそうだよ!」

「だったらシンジ君もレイのことが好きなんだよ!」



「えぇー、うそーっ!!」レイが瞳を輝かせた。


その瞳の輝きを間近で見てアスカは切なくなった。

やはりレイは兄のシンジが好きなのだ。


「レイ・・・。ちゃんと恋を成就させておいで・・・。」


「アスカ・・・。」


「私は大丈夫だよ、大丈夫。アスカが好き!って

言ってくれるヤツを見つけるからさ、心配いらないよ。」




その日の夕方ちかく レイは自宅に帰っていった。

「この勢いで告っちゃえ!!」とアスカに背中を押されたからだ。




〈 あーっ レイのやつ コンタクト忘れてるー! 〉


アスカは洗面所のコンタクトレンズの洗浄容器を手に取った。


〈 どうなったかな、・・・もう関係ないことだけど 〉

〈 私、この先男の人を愛せるのかな?・・ 

   あぁー レイ 好きだった・・・。〉



アスカは少し悲しげにリビングの窓の外に目をやった。

公園で子供たちが走り回っているのをぼんやりと眺めていた。

いつの間にか降り出した夕立も上がっていた。

窓をあけると雨上がりの空は夕焼けに紅く染まり始めていた。




 お読みくださってありがとうございます・・・続きをお楽しみに・・・。
              (執事:セバスチャン)